木こりさんと食事をする機会があった。
木こりさんには知人との食事会で紹介されました。
背の高いがっちりとした体格の方でした。
仕事は木こりをしていますと聞いた時、とてもワクワクした気持ちになった。
ワクワクした理由は
「木こり」と聞いた瞬間から、トントコおやじの頭の中は、イソップ童話の木こりと旅人のお話が、動画のように自動再生されてしまいずっと流れているからです。
ある木こりさんが切れない道具で木を切ろうとしているところを旅人に見つかり、ちゃんと研げば仕事がはかどりますよと旅人に指摘されたというお話です
このイソップ童話は、仕事の進め方の研修に行った人から聞いた話しです。
さて、食事会が始まりました。
トントコおやじは木こりさんの横の席に陣取りました。
木こりさんに興味深々です。
本職の木こりさんは、のこぎりや斧の刃をどんなふうに研いでいるのか?
忙しくて、刃を研ぐ時間がないとか?
切れ味の悪い道具で木を切るとか?
そんな事ってあるのか。
本当のことが知りたい。
さて、場も和んできたところで、話しを切り出すことにした。
「木こりさんの道具には、いろな刃物があるんでしょうね?」
すると、チェーンソーとかのこぎりとか斧とか、チェーンソーだけでも種類がたくさんあること。特に手入れが大切だと教えてくれました。
研ぎ方に関しては、特に強い口調で大工さんとの違いを語ってくれました。
大工さんはかんなを「研ぐ」と言うでしょう。
私たちは違う言い方をします。
「研ぎ澄ます」とい言います。
「研ぎ澄ます」とは目以外で感じ取る世界だと思っています。
だから明かりなんて必要ないです。
薄暗いとことでも研げるんです。
かえって目に頼ると良くないですね。
なんだかすごい職人さんに出会ったと感じた瞬間でした。
その他にもいろいろ教えてくださいました。
木を切るときも、いろいろな儀式があること。
特に何百年も生きてきた木を切るということは
人間よりはるかに長い命を切るということです。
とても厳粛な気持ちで時間をかけて木と対話するそうです。
木が、お前に切られてもいいよと言ってくれるまで待つそうです。
教訓:イソップ童話のような木こりさんはいないです。