トントコおやじは、夏に鉾田のさつまいも名人のところに行きました。
まだその時の記録を残していなかったので書くことにしました。
前の日に名人にお電話をした。
「さつまいも畑の草とりを見たいのですが、よろしいでしょうか?・・・と。」
すると
「毎日草とりしているからいつ来てもいいよ」
「でも、こんなに暑い中、草とり見てどうすんだ~」
との返事でした。
なるほど、ごもっとも。
実はホームページ制作の準備のためです。
夏の草むしりと秋の収穫の写真を撮ってのせたいなと思っていたから。
これはその時の様子です。7月上旬の暑い日でした。
5人で一本ずつ手作業で草を抜いて袋に入れていました。
草の入った袋は近くの軽トラの荷台に乗せてありました。
見える範囲には畑には草はありませんでした。驚きです。
写真でわかるように土の上に草が一本もない状態です。
庭の草取りしたことがある人ならわかると思いますが、草とりは大変です。
そしてこの日、名人のこだわりや思いを聞くことができました。
その一部を紹介いたします。
- 除草剤は除草剤という名前の農薬だということ。
- 農薬を使えば畑の微生物にも影響が出る。人にも良い影響はない。
- 畑に熟成堆肥を入れても微生物がしっかりしていないとうまく分解しない。
- 化学肥料だけでは良い土はできないので良いさつまいもは育たない。
- よい土を作るために堆肥作りや減農薬にもこだわっている。
- 誰にもわからない部分で手をかけてきた結果が味にも出ていると思う。
- あの年は、ほくほくさんは細かい選別はなしで全部まとめて買ってくれた。
- 味のわかる人が理解して使ってくれていると思う。
- さつまいもは形が良いものが市場価値が高い。
- 形の良いボケいもを作ることは簡単なんですよ。
- うちは窒素を3でやってる5でやったほうが形は良いが。
- 形だけ良くてもダメでお客さんに喜んでもらえる味を作りたい。
- どっちかと言うとしまった芋を作りたい。
- しまった芋のほうが繊維が細かい気がするんです。
- さつまいもは甘さだけじゃなくて食感とか風味とかも重要だと思っている。
- 例えば天ぷらにしたとき、ある程度の硬さがあったほうがうまいはず。
- 見た目も黄色が濃いとか。
- 堆肥を入れすぎて柔らかいのが出来て大失敗した経験があります。
- 定温倉庫で保管しているのに腐るいもが出たんです。
- 失敗の経験でそのへんの加減が分かってよかったと思います。
- 全ての経験が次の学びになってます。
- さつまいもは連作が出ないと言われるけど、紅はるかは連作障害が出やすい。
- 紅はるかは根の張りがすごいので特定の養分のを相当吸収している。
- 紅はるかは1~2年だけなら誰でもそこそこいいものが作れるけど、3年目以降で大きく違ってくるのはそのためです。
- 味ががらっと変わります。そうしないためには、土作りのこだわりが重要です。
- こだわるということは、理屈がわからなくては。
- 味にこだわるとどうしても製品率が悪く(形が悪く)なってくる。
- うちのさつまいもの箱にはオリジナルの鬼ちゃんマークを付けた。
- 箱に名前と電話番号まで書いている生産者はあまりいないでしょうね。
- 私は自分が責任をもつという意味で名前と電話番号まで書いています。
- うちのさつまいもは良さをわかる人のところへ出荷しているのでJAへ出すよりより高い値段で買ってもらえている。
- 生産性を考えたら法律で認められた農薬を決められた量使うのが普通ですよ。
- 自分の家族の分だけを、違う作り方をしているところもあるわけですよ。
- でもうちのさつまいもは、自分の家族もよそ様の家族も安心して食べてられる作り方をしています。手間はかかりますが。
- 自分さえ良ければいいとは思ってませんから、妊婦さんとか小さな子どもとかが安心して食べれるものを作っています。
- 以前は特栽の認定を受けていたけど今はやめた。手続きが大変なので。
- でもやってることは、特栽の認定をクリアするやり方です。
- 実際には特栽の認定以上のことをやってますから。
そして最後に、
秋の収穫の時に見に来てもよいですか?とお願いをしました。
すると収穫は10月中旬頃から1か月くらいかかるのでその間ならいいよ。
ということでした。
もうすぐ11月なので、近々行きたいです。
10月の中旬以降、台風が2つも来て雨の日が多かったけど
今週は晴れそうなので、
天気予報と仕事の予定を確認して
鉾田の名人に連絡もして、
もし都合がつけばぜひ行きたい。
さつまいもの収穫はどうやっているのを見たいので。